渋み、苦み、旨みなどの独特な味わいをもつ緑茶には、 人間の健康によい影響を与えるとされる成分が多く含まれており、 実に多様な効果・効能があります。
中国茶(烏龍茶)や紅茶は、緑茶と異なる成分特徴をもっています。 独特の香りや風味は、茶葉本来の成分が 酸化酵素の働きで変化することで作られます。
緑茶は、その製造工程の初期段階(蒸熱)で酸化酵素の働きを止めるため、カテキン類の重合(いわゆる合体)はほとんど起こらず、カテキン類は減少しません。それに対して中国茶(烏龍茶)や紅茶は、酸化酵素の働きにより、茶葉中の成分が変化し、独特の風味・香味が生まれます。また、カテキン類の重合が起こり、カテキン類は減少します。
カテキン類が重合すると、重合ポリフェノールの一種であるテアフラビン類・テアルビジン類などに変化します。これらの重合ポリフェノール類は分子構造が複雑なため、大部分は明らかにされていませんが、重合ポリフェノールの持つ機能性について幅広い角度から研究されていて、抗酸化作用、抗がん作用、抗菌作用、抗ウイルス作用といった保健作用を示すことが報告されています。
カテキンでコレステロールが下がる? なんで緑茶と和食は相性が良いの?といった 暮らしに役立つお茶の成分や健康性をご紹介します。