紅茶の種類

紅茶は、20数ヵ国で生産されており、お茶の全生産量の約70%を占めています。
紅茶は、産地の気候風土によって、品質や香味にそれぞれの個性があります。そのため、産地名がそのまま銘柄として使われます。 品種で大別すると、熱帯性の喬木(キョウボク)大葉種であるアッサム種、温帯性の潅木(カンボク)小中葉種である中国種に分けられますが、タンニン量が多く香味濃厚なアッサム種と、耐寒性とデリケートな香味の中国種を交配させ、それぞれの特徴を活かした品種も多くみられます。 インドの「ダージリン」、スリランカの「ウバ」、中国の「祁門(キーモン)」は世界三大紅茶といわれる銘茶です。

インド

  • 世界最大の茶葉産出国
  • 茶葉の種類も豊富でアッサム、ダージリン、ニルギリなど、それぞれが個性的な味わいをもっている

スリランカ

  • 茶葉輸出量は世界一
  • ウバ、ディンブラ、ヌワラエリアなど、色・香り・味のバランスがよく、インド紅茶に比べるとマイルドな風味

中国

  • 茶木の原産国
  • 茶葉産出国で、商品化・輸出も行っている。キーモン、雲南、ラプサンスーチョンなど、特有の芳香があり、ストレートで楽しみたい紅茶が多い。タンニンが少なく、アイスティーにも

インドネシア

  • 年間を通じてジャワ、スマトラなど、水色の良い茶葉を産出する

イギリス

  • 紅茶文化の本拠地。紅茶の消費量は世界有数

オランダ

  • かつては茶の貿易と生産で活躍した

ロシア

  • 黒海沿岸に茶園

ケニアなどアフリカ諸国

  • 新興の茶葉産出国

アールグレイティー“Earl Grey”

アールグレイティーは、ベルガモットの表皮から抽出した香油(オイル)を中国系茶葉に吹き付けたフレーバーティーです。アイスティーにすると一段と特徴が引き立ちます。
アールグレイは、1830年代のイギリスの宰相、チャールズ・グレイ伯爵の名前に由来します(アールは“伯爵”の意)。イギリスから中国へ派遣された外交使節団の一員によって持ち帰られ、大の紅茶好きであったグレイ伯爵に献上されました。伯爵は、この珍しい特殊なフレーバーティーをこよなく愛したことから「アールグレイティー」と呼ばれるようになりました。