抹茶(まっちゃ)

てん茶を石臼あるいは微粉砕機で挽いたもの。茶道のお点前のほか飲料、お菓子、アイスクリームの原料として使われています。
抹茶の原料となるお茶は、以前は樹齢70~80年ぐらいの古木や樹齢3~15年ぐらいの若木から摘採した茶葉が使われましたが、近年は品種(さみどり・ごこう・あさひ・やぶきたなど)の選定や、肥培管理・被覆期間などを工夫した茶葉で作ったてん茶が使用されるようにもなっています。
お菓子やアイスクリームなどの食品を引き立たせるため、茶園で覆いをせず、揉まずに乾燥させたてん茶を粉砕した抹茶も、食品素材として広く普及しています。

てん茶

揉まずに乾燥させたお茶。茶葉を蒸した後、揉まずにそのまま乾燥し、茎や葉脈などを除いた後、細片が「てん茶」となります。玉露と同じようにヨシズやワラといった伝統資材、あるいは寒冷紗のような資材で茶園を覆い日光を遮って育てた(被覆栽培)茶葉は、青海苔のような独特な香味があり、主に茶道のお点前用に使われています。また、被覆せずに育てた茶葉は、適度な渋みがあり、味と色合いで相性のよい洋菓子やアイスクリームなどの原料として使われています。
名称の「てん」は「碾」と書き、挽く行為を表していて、粉砕するためのお茶であることを意味しています。